フェイストラッキングソフトの推奨スペック比較について

December 3rd, 2020

概要

この記事ではフェイストラッキングソフトの推奨スペックの比較を行う。Live2Dと3Dモデルで分けたが、Live2Dを持っている諸氏向けに書いた。

Live2D

Webカメラでフェイストラッキングを行っているソフトを下記表にまとめた。
あくまでも推奨スペックのため、動作要件はこれより低い。

Header Animaze FaceRig prprLive VUP
CPU i5-6600 i3-4570 i5-4200 i7-8700
RAM 1GB 4GB 8GB 16GB
GPU GTX980 GTX560 GTX950M RTX2060

Animaze、VUPは3Dモデルを動かすことも可能なためグラフィックボードの要求スペックが高い。特にVUPはGPUの要求スペックが高いが、Live2Dを動かすだけであればこの推奨スペックに合わせなくても十分動作し、GTX1050以上があれば問題ないと思われる。
ゲーミング用BTOパソコンでは10万円ほどの価格帯でも16GBのRAM、上記の表を動かせるだけのグラフィックボード(VUPの推奨スペックを満たせるかはケースによる)、十分なスペックのCPUが提供されるため、極端に安いノートパソコンやオフィス用でグラフィックボードがついていないオフィス用パソコンでなければ十分に運用できると言える。
逆にこれらのソフトが安定動作しないスペックのパソコンの場合、このトラッキングソフトが動いたとしてもOBS等の録画ソフト、配信用ゲーム等を同時起動できないためパーツの交換及びパソコンの買い替えが必要になってくる。

3Dモデル

3Dモデルのフェイストラッキングソフトは個人での制作が多く、動作保証スペックが公開していないケースがほとんどである。撮影方法としてUnityを用いるもの、ソフトウェアのみで運用する方法があるが、基本的にはソフトウェアのみで運用できた方が問題が少ない。Unityでの運用だが、モーショントラッキング+リップシンクを行うだけで相当なグラフィックボードの負荷がかかるため、一般的な「ゲーミング」のハイエンドパソコンがあると望ましい。筆者の3DVTuberを撮った際の環境は

  • CPU:Ryzen5 3600
  • RAM:32GB
  • GPU:RX570 と歪な構成になっていたが、明らかなGPUのパワー不足を感じながら撮影を行っていた。一方でRAMは特殊なことを行わなければ24GB程度でも運用は可能だった。ただその際フェイストラッキング機能は切り、リップシンク+モーショントラッキング+表情手付だったため、フェイストラッキングを行う場合は更に要求スペックが上がると思われる。
    3Dのトラッキングソフト、Unityを使う場合は更にどのフェイストラッキングシステムを使うかで大きく左右されるため、考慮する必要があると考えられる。