VRMの普及による現状と今後の予想

November 22nd, 2020

概要

VRMとは、2018年に発表された、「人型アバターの利用に特化した3Dモデル」のデータ形式のこと。

登場までの状況

ファイル形式が整っていなかったことで、他のソフトウェアでは使用できないことが頻発した。VRM登場以前ではFBXというファイル形式が主な3Dデータ用のファイルだったが、これは書き出したソフトや制作者の意向によって仕様が統一されていなかった。 参考:VRMの何がいいの?という話

登場後の状況

VRMが登場したことで日本での3Dアバターの形式の統一化が進んだ。以前のfbxファイルもVRMに変換できるため、VRMに対応すれば基本的な3Dアバターが使える状況に変化した。ソフト利用者側はモデルデータさえ持っていれば特別変換や編集を行わずに使えるため、3Dモデルの利用数が増えた。

また、ソフトウェアの開発段階において、3Dモデルを用いたいと考えた際にVRM形式に対応していれば、統一規格下でモデルを読み込めるためfbx等の仕様のバラつきについて考えずに済むようになった。

利用事例

3Dモデルのカジュアル化による、表現方法の多様化

3Dモデルが容易に利用可能になったため、誰でも気軽に3Dモデルを利用した動画が制作できるようになった。バーチャルYoutuberが顕著だが、前述の通りモデルデータと動かすソフトさえ持っていれば誰でも3Dモデルで自己表現ができるようになった。

ゲーム内キャラクターでの活用

現時点ではMODとしてが多いが、ゲーム内キャラクターとして自分のVRMを読み込める、という流れが大きくなっている。

BeatSaber等のVRゲームで自身のアバターを着用しプレイし、その世界に自分が入ってプレイしている動画を撮影する事例も増えている。

今後の予想

VRMという共通規格が出てきたことで、自分としてのアバターを持っている人はゲーム内で自分というキャラクターを操作し、その世界観に入ることができるようになる。少なくとも今後更にVRMに対応したゲームは増えていくと予想される。またVRゲームであればVRMに対応していなくても、自分の操作とキャラクターを合成する方法があるため、「そのゲームで遊んでいる自分」を撮影することができるようになると考えられる。

参考及び関連リンク

VRゲームをやっている自分のキャラの撮影 自分の動きをバーチャル世界に落とし込むソフト「VMC」